節約しているのに、お金が全然貯まらない…
そう感じたことはないでしょうか。
私が資産運用を15年以上続けた経験から振り返ってみると、節約力の根本的な部分は、些末で細かい節約テクではなく、「お金の使い方に対する価値観」にあるとの結論に達しました。
そしてその中でも最も重要な認識が、世間で言われている「普通の生活」「普通の消費活動」ほどコスパが悪く、高くつくものがないということ。
今回はその点について深堀りしていきたいと思います。
①「普通の生活」は実は贅沢だと知る
人は周囲を基準に生活水準を決めようとしてしまいます。同僚が持っている。友人が買っている。SNSでみんなやっている。
すると、いつの間にか「自分もそれくらいが普通」だと思ってしまう。経済学者ソースティン・ヴェブレンは、他人に見せるための消費を「顕示的消費」と呼びました。
誰もが欲しがるものほど、価格は上がりやすい。
小難しいことではなくて、要するに需要と供給の関係を説いているだけ。誰もが欲しがるものほど、価格が上がりやすいのであれば、その裏を狙うのもアリでは?という発想に至れるかどうか。
② 見栄とプライドから距離を置く
お金を使わせる最大の敵は、見栄です。まわりより少し良い車、良い時計、良い服。
自分がそれで満足しているのであれば問題ありませんが、購入の動機が「他人からどう見えるか」なら、費用対効果はかなり悪くなります。
他人は、自分が思うほど自分の持ち物を見ていない。
例えば私はデスクを並べる同僚がどんな財布を持っているか、どんなスマホを持っているか、私はまったく思い出せません。時計も靴もバッグも同様です。
よほど清潔感がない恰好をしているなど悪目立ちしていれば別ですが、そうじゃなければその程度の認識です。
③「足るを知る」とお金は貯まりやすくなる
心理学には「快楽順応」という考え方があるそうです。快楽にはすぐに慣れてしまうということ。人は欲しかったものを手に入れても、やがて慣れます。
年収が上がっても、良い家に住んでも、高級品を買っても、それが日常になると幸福感は薄れていきます。
だからこそ、資産形成では「今あるものに満足できる力」が重要です。そして満足できれば余計な支出も自然と減ります。
当たり前ですが日常に満足できると、お金を使わなくても幸福度はたいして下がりません。
④ モノには執着しない。シンプルに暮らす
モノは買った瞬間からコストになります。
- 保管する場所
- 管理する手間
- 修理や買い替え
- 探す時間
- 盗難紛失のリスク
結局、モノが増えるほど、生活は少しずつ重くなります(縛られる対象が増える)。反対に、必要なものだけに絞ると、暮らしは軽くなります。
個人的には極端なミニマリストに走るのはどうかと思いますが、「お気に入りだけ残す」「余計なものは抱え込まない」「持っているだけでコストになっている」という感覚は大切だと思います。
⑤ 節約は“小さい出費”より“大きさ”が正義
節約というと、コンビニコーヒーを我慢したり、数十円安いスーパーを探したりするイメージがあります。
もちろん、それも悪くありませんが、あまりやり過ぎると利便性が失われたり、選択肢が狭まったり、「時間」や「満足度」などお金以外のものを失う可能性があります。
家計への影響が大きいのは固定費であり、ここに切り込み、管理することが何より重要。
- 住宅費
- 車
- 保険
- 通信費
- 教育費
毎日100円節約しても年間約3.6万円。一方、固定費を月3万円下げれば年間36万円です。
貯金が全くできないほど家計がひっ迫しているの出れば別ですが、ある程度の余裕が出てからは「大きな支出は真剣に、小さな支出は気楽に」を意識しています。
コンビニでの支出を気にするくらいなら、住宅ローンの金利を気にしようという話です。
⑥ 庶民感覚を忘れない
資産が増えてくると怖いのが、生活レベルのインフレ。収入や資産が増えると、少しずつ支出の基準も上がってしまうのが人情。
政治家やどこぞの富豪に庶民感覚が必要とは思いませんが、私のような一般市民には勘違いしないためにも絶対に必要です。
- スーパーの値段は見る(モノの値段を見ないで買う人にはならない)
- 外食費を気にする(外食しないではなく、トレンドを気にする)
- 安くて良いものを選ぶ(安かろう悪かろうではなく、本当にいいものもある)
- 「これは本当に必要か」を考える(今必要か?なぜ必要か?代替品はないか?)
お金を増やす力も大切ですが、お金を守る力も同じくらい重要です。
⑦ 本当に満足度の高い出費だけ残す
節約だけでは人生はつまらなくなります。大切なのは、何でも削ることではなく自分にとって満足度の高い出費を見極めることです。
私の場合、それは旅行です。
心理学の研究では、モノへの支出よりも、旅行や体験など経験への支出の方が幸福感につながりやすいとされています。
削るところは削る。使うところは使う。
私はこの1年で家族旅行を4回しています。行先は「長崎」「金沢」「京都」「函館」など様々です。
このメリハリが、節約を長続きさせるコツだと思います。
まとめ|黒字家計が資産形成を後押しする
資産形成の本質は、投資テクニックだけではありません。まずは、家計を黒字にすること。そのためには最低限の収入の確保はもちろんですが、次のような価値観を入れるべき。
- 普通の生活ほど高いと知る
- 見栄から離れる
- 足るを知る
- モノに執着しない
- 節約は大きい支出から考える
- 庶民感覚を忘れない
- 満足度の高い支出を残す
結局のところ資産形成とは、自分にとって本当に大事なものを見極める作業なのかもしれません。どれが正解というわけではありませんが試行錯誤を繰り返す中で、自分なりの価値観を確立していき、その価値観通りに生活することで、無理なく黒字家計を続けられることができるわけです。
そして、その黒字が投資に回り、資産形成を後押ししてくれます。
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