近所にある「目立つけど目立たない高層マンション」の正体

不動産・分譲マンション

私の趣味の1つに散歩があります。健康にもよく、お金も使わず、あまり疲れず、それでいて気持ちいい…ということで4拍子そろっている万能型の趣味と言えるでしょう。

だいたいの散歩コースは決まっているのですが、休日になるとちょくちょくとコースを変えることがあります。先日もいつもとは少し違ったコースで近所を散策してみたのですが、そこで思わず足を止めてしまった場所がありました。

 

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巨大マンションに感じた2つの違和感

その場所を簡単に説明すると駅からほど近い(徒歩10分くらい)の住宅地の一角です。

かなり巨大なマンションです。1棟ではなく複数棟で構成されており、おそらく築5年前後。階数は10階以上あるででしょうか。中の様子をうかがい知ることは難しいのですが、おそらくファミリータイプのマンションと推測されます。

一見するとつくりはしっかりしているのですが豪華な外観ではなく、異常なまでにシンプルなデザイン。昔の公団住宅といったイメージでしょうか。。。いまどきのマンションなのに共用施設なども見当たりません(なぜか敷地内にコインランドリーがありますが、これはマンション住民専用?)

さて、このマンションですが、2つの意味で変なのです。

 

空きがない

これだけの規模のマンションであるにもかかわらず、どこの賃貸サイトに掲載されていません(入居者募集中ののぼりもなければ、看板もない)。

 

目立たない

これだけの規模のマンションであるにもかかわらず、マンション名が書かれていません。外観が恐ろしいほど無機質でシンプルな作りです。

駅近にある大規模物件、しかも築浅なので目立つといえば目立つのですが、ワザと目立たないように作られているような気がしないでもない。。。

 

「目立つけど目立たない高層マンション」の正体

直感的に怪しい…と感じた私は、興味というか探求心が湧いてしまい、家に帰ってパソコンで情報を集めることにしてみました。

結論だけいうと、この建物は霞が関の国家公務員(主に財務官僚)の官舎のようでした。ニュースなどによく取り上げている豪華官舎というやつでしょうか(前述したように見た目は決して豪華ではありませんが)。もちろん職員専用なので、賃貸サイトには出てくるはずがありません。

私は単純に「血税を使ってけしからん!」とは思いません。

むしろ最初に思ったのは、ここから霞が関まで1時間ぐらいかかるから結構大変だな~と思ったのと(税務署とかの出先職員とかもいるのかな…)、都内に住まずに災害が起きた時にきちんと出勤できるのか?と考えたくらいです。

必要があって建てたのであれば、堂々と官舎名を掲げればいいのに、これは周りの地域の方々に遠慮しているんでしょうかね。逆に「なぜ隠す?」「目立つとまずい理由があるのか?」と疑問を持たれるだけだと思うのですが。。。

目立つとまずい理由とすれば、破格の家賃でしょう。実際に住んだことがないのでわからないのですが、私の調べが限りでは3LDKで家賃4万円弱という情報が複数ヒットしました。周辺相場は12万~14万程度なので、仮にこの4万弱という数字は破格の安さです。

防災の観点や公共事業の一環として建設費にお金をかけるのは良いとしても(これも節約すべきですが)、その維持費(民間家賃との価格差の補填)にお金を使うのはアウトだろう…というのが実感。

原資が税金なのであればなおさらです。負担金を民間相場並みに上げるか、一部を一般市民に開放するなどして、理解を得ようという自浄作用が働くことを期待したいところです。

なお誤解のないように書いておきますが、私はこれをもって官舎を利用している職員やその家族を責める気は一切ありません。おかしいのは「人」ではなくて「制度」なのです。自分も同じ条件で入居できるのであれば、絶対入居しますし、そして家なんか買う必要がなくなるので、せっせと貯金するでしょう。おそらくですが私だけではなく、大半の人は喜んで入居するでしょう。

ちなみに私の家は1LDKですが家賃8万以上です。比較するのも悲しい…

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