子どもにかかる医療費については、多くの自治体で医療費の助成制度が設けられています。
私の住んでいる自治体でも医療費は1回300円、薬価も300円です(院内処方は無料)。ちなみに入院しても300円ですみます。助成期間は子どもが中学校を卒業するまでですが、これがもっと手厚い自治体になると、22歳まで完全無料という例もあるようです。
子育て世帯にとっては大変ありがたい制度であることは確かです。我が家でも恩恵に与っているのは間違いありません。実際、子どもに対する医療費はほとんどかかっていません。
ただ実際に利用してみると、この制度には歪みというか違和感を感じます。
恩恵を受けておきながらなんだよ!と思われるかもしれませんが・・・
やっぱり1番に感じるのは、受診に対するモラルの低下ですね。。。。
なんといってもタダみたいな金額なので、病院に行く敷居が格段に低くなります。ちょっとしたことでもとりあえず病院に・・・ということに。俗にいうコンビニ受診です。
薬についても同じで、ドラッグストアで市販薬を買うよりも、病院で風邪薬や塗り薬を処方してもらったほうが安くすむので、わざわざ割高なお店には足を運ばなくなります。正直な話、夫婦の会話の中でも「どうせタダなんだし行っとけば?」となりがち。
そしてこれはよく指摘をされますが、この助成制度のおかげで小児科はいつも混雑しています。もちろん地域によって事情が異なるかもしれませんが、私が住んでいるところを例にとると受付開始の時間と同時にネット予約を入れて1ケタが取れるかどうか…という状況。
ネット予約をしないで来院すると、数十人は並んでいますし、ネット予約にしても開始して30分もしてしまえば3ケタになってしまうことも珍しくありません。
親切な医院であればネット予約の上に大まかな来院時間を教えてくれたりするわけですが、そういうシステムが整っていない医院であれば、惨状はいわずもがな…という感じです。
ここまでひどくなってくると、やっぱり無制限にタダ!とするよりもある程度は免責(一定額までは患者負担)を設けたほうが良いのではないかと思いますね。
個人的には小学校に上がるまで、あるいは18歳まで助成するとしても1割負担程度であれば受け入れるべきだとは思いますが、この手の助成制度は導入するときこそ歓迎されますが、やめようとすると既得権を手放したくない側(今回の話だと子どもの親)の反発が大きくて苦労しそうなので、胆力がある首長さんじゃないと難しいでしょうね。
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