【トクかどうかは使い方次第】三井住友カードとSBI証券の「投信積立サービス」

クレジットカード

三井住友カードとSBI証券が、新たな「投信積立サービス」を発表しました。

公式サイトのプレリリースはこちら

 

これまでSBI証券で投資信託を購入する場合にはクレジット決済ができず、この分野のサービスに置いてはライバルである楽天証券に水を開けられていたわけですが、今回の発表でこれが解消されることになります。

決済時にはSMBCグループの「Vポイント」が付与されます。

また、投信積立時だけではなく、取引状況に応じて、同じく「Vポイント」が貯まるサービスも開始されます(現在もTポイントが貯まるマイレージサービスがあります)

さっそく概要について確認していきましょう。

 

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三井住友カードとSBI証券が、新たな「投信積立サービス」を発表

新たな投信積立サービスの概要

新たに発表された概要は次の通りです。

サービス提供開始日2021年6月30日
対象カード三井住友カードが発行するクレジットカード(一部例外あり)
決済上限額50,000円/月
付与ポイント決済金額の0.5%
対象商品積立買付が可能な投資信託
買付日毎月1日
対応口座特定、一般、NISA、つみたて NISA(ジュニア NISA は対象外)

クレジットカードによる積立になるので、あらかじめの証券口座への入金は不要になります。多くの方はハイブリッド預金に振り替えていると思いますが、その手間もいらなくなりますね。

投信の保有額(評価額ベース)においても、Vポイントが付与されます。

これまでは対象者全員にTポイントでしたが、三井住友カード経由で口座開設した人についてはVポイントでの付与になるということですね(当然ですがTポイントとの併用はできません)

また今後は、Tポイントと同じく、SMBCグループのVポイントでも投資信託の買い付けを行えるようになります。

 

三井住友カードのホルダーであれば検討すべきだが気になる点も

単純にクレジット決済をすればそれだけでポイントが付与されるので、三井住友カードを保有している方であれば利用したほうがトクなサービスであることは間違いありません。

たとえば、月の上限額(5万円)を決済すると、得られるVポイントは毎月250ポイントです。年間で3000ポイントになるわけですから、それなりのお小遣いになります。

気になるのは、公式サイトに以下のような文言があること。

 

三井住友カード経由で口座開設されたお客さまには、SBI証券における国内株式等の買付金額や投資信託の保有残高に応じて、V ポイントが付与されます。

 

つまり、現段階でSBI証券に口座を開いている人は、たとえ三井住友カードを保有していたとしても、決済サービスは使えない…ということになるんでしょうか。仮にそうだとしたら新規顧客の獲得のための撒き餌的な施策ということに留まってしまいますね。

まだサービス開始までには時間があるので、既に口座を開いている人がわざわざ解約⇒再開設というのも無い話だと思うので、これについては既存の顧客にも何らかの配慮が発表されるよう期待したいと思います。

 

付与されたポイントの使い方によっては結果的に損になることも

決済時や保有額でポイントが付与されるわけですが、このポイントをどのように使うのかによって、Tポイントのままのほうがいいのか、Vポイントのほうがいいのか、結果が異なる場合があります。

例えば、ポイントをそのまま再投資(買付け)に使うのであれば、どちらでも結果は同じなので、決済時にポイントが付くVポイントに分があります。

ただし、決済時の付与ポイントを捨ててでも、そのままTポイントでもらったほうがトクなケースも存在します。

たとえば、私が良く活用しているウェルシア薬局でのTポイント利用(いわゆるウェル活)の場合。

ウェル活を一言でいうと、特定の日(毎月20日)に買い物をすることで、保有しているTポイントを1.5倍換算で買い物できるサービスのこと。

 

 

VポイントからTポイントに交換することは可能ですが、実はこの2つのポイントは等価交換できません。交換比率は1V=0.8Tとなっているので、5Vポイントで4Tポイントとの交換になります。

この交換比率が致命的で、いくつかの数字を入れて計算してみると、保有ポイントがかなり少ない段階でしか、Vポイント付与の優位性がありませんでした。

 

 

つまり、保有ポイントが毎月1000ポイント以上もらえるユーザーであれば、今までどおりTポイントで付与されていたほうが、最終段階(ウェル活利用時)にはトクになります。

 

得られる結論としては、三井住友VISAカードのホルダーだったとしてもこの条件ではVポイントプログラムに参加する必要はありません。決済上限が仮に倍の10万円になったとしても、やはり肝心の交換比率が0.8倍なので焼け石に水という感じです。

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