インデックス投資のデメリット10選(それでも合理的で魅力的な理由)

インデックス投資

インデックス投資に関する一般的な負のイメージ…退屈・平均・時間がかかる──そんな“不満”を丁寧に見つめ直し、その裏にある大きなメリットを一挙に解説します。


スポンサーリンク

はじめに

インデックス投資と聞くと、少しでも投資に詳しい人であれば「合理的で堅実な投資法」というイメージを持つかと思います。実際、世界中の投資家が選んでおり、学術的な裏付けも豊富です。まさに王道のスタイルです。

ですが、実際に取り組んでみると「意外と退屈だな」「これで本当に大丈夫?」と感じる瞬間もあるはず。私もいまでこそ安定していますが、投資を始めた当初はいろいろと感じることがありました。そこで今回は、インデックス投資を実践する人が感じやすいデメリット10選を紹介します。ただし安心してください。見方を変えればそれはメリットでもあるのです。

デメリット1:たいくつで刺激がない

個別株のように「決算で株価が急騰!」といったドラマはありません。値動きもおだやかで、「投資している実感がわかない」と物足りなく思う人もいるでしょう。

しかし、退屈だからこそ感情に振り回されにくく、冷静に長期投資を続けられます。投資の世界では「退屈に耐えられる人が成功する」と言われるのも納得です。

人生はそもそも長いので、投資に限らず「待つ能力」が必要になってきます。

デメリット2:短期的に大きく儲からない

インデックス投資では、短期間で資産が何倍にもなるような劇的な体験はできません。最初のうちはSNSで「10倍株をつかんだ」という話を聞けば羨ましくなることもあるでしょう。

けれども、長期で平均リターンを確実に得られるのは大きな強みです。派手さはなくても、複利がじわじわ効いてくることで、気づけば着実に資産が育っているのです。

かくいう私も投資歴15年ほどですが、最近は複利効果を実感することが増えてきています。

デメリット3:マーケット平均にしかならない

市場平均をそのまま受け入れるため、「勝者になれない」と感じる人もいます。

ですが、長期的に見ればアクティブ運用の大半はインデックスに負けています。つまり「平均を取る」ことが、実は「上位の成績を取る」ことにつながるのです。

11人でマラソンをして、確実に第2集団にいるイメージ。ずっと走り続けていると、上位層(この場合は短期的に成績優秀なアクティブファンド)はバテてくるので、いつの間にか先頭集団に追い付いていますよ。

デメリット4:経済ニュースに一喜一憂しにくい

個別株投資では決算や経済ニュースが重要ですが、インデックス投資では日々の情報が投資判断に直結しません。そのため「ニュースを追う楽しみがない」と感じる人もいるでしょう。

でも、情報に振り回されずに済むのは大きな利点です。時間を節約でき、人生の他のことに集中できるのです。

私も、普段は日経平均や自分の資産状況をチェックするくらいで、あとはほったらかしを続けています。

デメリット5:投資の勉強欲を満たしにくい

企業分析やチャート研究を通じて知的好奇心を満たしたい人にとって、インデックス投資はシンプルすぎると感じるかもしれません。

ただし、投資に時間をかけすぎない分、資格の勉強や趣味に取り組む余裕が生まれます。投資と生活のバランスを保てるのは、大きなメリットでもあります。

デメリット6:下落相場では一緒に沈む

市場全体に投資する以上、暴落が来れば資産も減ります。これは避けられません。

けれども歴史的に市場は必ず回復してきました。大恐慌もリーマンショックも、コロナ禍も乗り越え、直近ではトランプ関税による暴落、暴騰がありました。紆余曲折はあったものの、沈んでも必ず浮かび上がる、そして回復が早い、その安心感がインデックス投資の強さです。

デメリット7:退屈ゆえに途中でやめたくなる

何年も続けていると「本当にこれでいいのか」と不安になることがあります。退屈さが原因で別の投資法に手を出したくなることも。

しかし、やめずに続けた人こそ複利の恩恵を最大限に受けられます。続けること自体が最大の勝ち筋なのです。

デメリット8:成功体験を語りにくい

「この株で3倍になった!」と友人に自慢するような派手な体験はありません。会話のネタとしては少し地味かもしれません。

ですが、静かに資産を増やしていけること自体が強さの証です。語らなくても結果が出る。それはむしろ理想的な投資の姿ではないでしょうか。

デメリット9:暴落時にまとめ買いできない

暴落時に「もっと買いたい」と思っても、積立方式だと余剰資金がなければ大量に買えません。もどかしさを覚える人もいるでしょう。

しかし、コツコツ積み立てることで高値掴みのリスクを減らせます。時間分散の安心感こそ、積立投資の本質です。

個人的にはこのデメリットが一番つらく感じます。なので、私の場合は暴落と判断した場合は、ちょこちょこ追加投資を行っています。

デメリット10:成果が見えるのは10年後以降

数年では「思ったより増えていない」と感じるかもしれません。成果が実感できるのは10年、20年先のことです。

ただし、だからこそ複利の効果が最大化されます。未来の自分にとって、これ以上ない過去からのプレゼントになるのです。

まとめ:退屈こそが合理性

インデックス投資のデメリットを10個紹介しました。確かに退屈で、短期的には物足りなさがあります。

しかし、それはすべて裏返せばメリットです。退屈だからこそ続けられる。平均だからこそ大きく負けない。時間がかかるからこそ複利が効く。

インデックス投資は、最もつまらない投資法であり、最も合理的な投資法でもある。成果は平均並みであるものの、再現性は高い。 これを理解すれば、安心して長期投資を続けられます。

コメント