海外ETFのデメリットを整理

投資信託・ETF

ETFとは、株価指数連動型上場投資信託のことで、市場で取引が可能となっているインデックスファンドと考えることができます。

積立ファンドの残高が、50万円なり100万円なり、ある一定規模に達したら、海外ETFにリレー投資を検討したいと思ってます。理由は、圧倒的にコスト(信託報酬)が安いからです。

例えば、自分が現在保有しているダウ工業平均に連動するインデックスファンドと、海外ETFを比較してみると…

・中央三井のダウ・ジョーンズインデックスファンド 0.72%
SPDR ダウ工業株平均ETF 0.18%

その差、なんと4倍!!極端な話をしてしまうと、仮に利回りが永久的に0.5%で推移した場合、前者では損失確定ですが、後者では利益が確定します。

10年後、20年後を見据えた場合、明らかにETFのほうが、資産形成に役立ちますし、勝率も上がります。そしてリターンは不確定ですが、コストは確定的な要素です。つまり、コストを下げることこそが、リターンを上げる第一原則です。

基本的な考え方は、
・日本株は投資信託で保有
・外国株はETFで保有
…でいこうと思ってます。

国内ETFはまだまだ上場商品が少なく、魅力的なものが無いので、見送る方針です。また、海外ETFには日本株を対象としたものについて、これといっていいなぁと思うETFがないので、見送ります。

手順としては、まず選択肢が多く、信託報酬が低めな先進国向けのファンドから徐々にETFに切り替えていき、その後新興国側も切り替えていく、という方針をとります。

では、ただ単純にすべてETFに切り替えればいいかといわれると、そうとも限りません。特に新興国向けのETFは、STAMやeMaxisといった格安インデックスファンドとそれほど、手数料の差がありません(それでもバンガード社のETFと比べれば3倍はしますが…)

今後、手数料値下げ競争が再燃されれば、わざわざETFで運用する必要性も薄れてきます。STAMや年金積立インデックスが値下げを決定したので、他社が追随する可能性もあります。

他に、ETF投資のデメリットを整理しておきます。メリットばかりに目を奪われてはいかないので、こういった整理は重要。

投資金額が一般の投資信託よりも大きくなる
間違っても積立投信のように1000円からは買えません。上場している銘柄を買うのと一緒なので、少なくとも数万円かかります。

複利効果が無い
自動的に分配金が再投資されるわけではないので、複利効果が働きません。そういった意味で、資金効率が悪いです。
自分で分配金をきちんと管理し、再投資する手間が必要です。

為替リスクがある
円建てではないので、為替リスクが発生します。もっともこれはメリットと表裏一体なので、リスクというよりETFの特徴です。

買付手数料がかかる
ETFは購入の際に、為替手数料や取次手数料がかかります。

たとえば、SBI証券では香港市場に上場しているETFを購入する際、約定金額の0.4%が取次手数料としてかかります。50万円分購入したとすると、手数料は2000円です。ノーロード投信に慣れきった自分としては、正直なところ抵抗感があります。

自動積立ができない
毎月決まった金額を自動的に積み立てる…楽チン投資法の代表格、ドルコスト法が使えません。

手動で毎月積み立てるのも、最低購入単価を考えた場合、現実的ではありません。結局初めに書いたとおり、いくらになったらETFに切り替える…といったルール作りが必要です。

 

以上、いろいろとデメリットを書きましたが、それでも長期保有ということを前提に考えるのであれば、信託報酬の低さは魅力的であり、インデックス投資を続ける限りは、必須の投資商品であることは否定できません。

最後に、インデックスファンドと海外ETFについての、今後の運用方針についてまとめます。

【今後の運用について】

①海外ETFにリレー投資するための、目標額を設定する
②先進国向けを新興国向けに優先して購入する
③目標額を上回り、リレー投資をする段階になった時点で、格安インデックス
  ファンドとの比較を行い、コスト的なメリットを確認できてから購入する
④国内ETF及び、海外EFTの日本対象ETFは見送る

コメント

  1. ねてまて より:

    参考になる記事をありがとうございます!
    自動積立ができないのは残念ですよね。
    また
    >>②先進国向けを新興国向けに優先して購入する
    これはなにか理由があるのでしょうか?

  2. たいぽん より:

    ねてまてさん、コメントありがとうございます。
    先進国向けを新興国向けに優先して購入する理由ですが、以下になります。
    ①コストが新興国向けに比べて全体的に低い
     (インデックスファンドからのリレーの際に抵抗が少ない)
    ②新興国株式は値動きが一般的に大きいので、できるだけドルコスト法を駆使したい。
    ③先進国向けETFは種類も豊富で、かつ資産額の大きい安定的なものが揃っているため、ETF初心者にとってはリスクが小さい。
    …といっても、まだまだ分からないことばかりですね。。。推測や憶測も入っているので。

  3. とおりすがり より:

    >円建てではないので、為替リスクが発生します。
    これは円建てであってもヘッジなしの投資信託の場合、為替リスクを持っていると思いますがいかがでしょうか?