昨日、たまたまテレビを付けていたら、NHKで団地ルネサンスという番組をやっていました。
深刻な現実と課題について、団地を管轄するURとそこに住む地域住民が団地の再生、地域の活性化に奮闘するという内容でした。
人気家具メーカーとのコラボや、住民目線のリノベーションなどで一定の成果を上げている団地もあるようです。
再生できるかどうかは立地にかかっている
番組を見ての感想ですが、結局のところ再生できるかどうかは立地次第なんだろうな…というのが率直に感じた印象です。
番組でも「高島平団地」の例が出ていましたが、あそこは団地名を冠している駅があり、都心への通勤には案外と便利です(実際に団地に行ったこともあります)。こういった立地に恵まれている団地は、若者を呼び込めるのでまだ救われる。板橋の端っこですが、いちおう都区内ですしね。
これが千葉だ、埼玉だ、バス便だ…となると、果たして再生のチャンスがあるかどうか。始めから決めつけるのもどうかと思いますが、相当厳しいでしょうね。。。いくら物件が魅力的でも通勤、通学に便利じゃないと敬遠されます。
番組でも紹介されていた通り、住民の熱意や企業の取り組みはもちろん大事です。でもそれだけじゃなんともならない…ということを同時に感じました。
マンションの再生はさらに困難
今回は団地の話でしたが、これはマンションでも同じこと。むしろURのような経営主体がなく、かつ賃貸でもない分譲マンションの方が再生は困難です。
上記物件ですが、事実としてほとんど買い手が現れていません。このままいけばこのマンションは将来の廃墟化が避けられないでしょうね。。。全ての元凶はバス17分という劣悪なアクセスです。
これからは団地の再生もマンションの再生も、立地による格差が生じると思います。華麗に再生する物件と、行政にも企業にも見捨てられ廃墟化していく物件。少子高齢化、人口減少でこの傾向に拍車がかかることはあっても、止まることはなさそう。
世の中の流れはコンパクトシティですしね。
立地のハンデを覆した画期的な改善事例を期待したい
ただし何事にも例外があります。
中には画期的な方法で、立地のハンデを物ともせず再生に成功する団地、マンションが現れるかもしれないし、(私が知らないだけで)すでにそういう実績が出ているかもしれません。
NHKには同じテーマで取材を続けてもらって、ぜひ立地や環境のハンデを克服した事例を取り上げてほしいと思います。
コメント