【書評】『敗者のゲーム【第6版】』

書評(マネー系)

インデックス投資家のバイブルとして名高い「敗者のゲーム」の最新版が発売されました。さっそく、近所の書店で購入し、読破しました。

 

結論から言ってしまうと第5版から、主義主張は一切変わっておらず良書です。

少し残念だったことは、前回から5年の歳月がたっているにもかかわらず、データが更新されていない箇所が目立ったこと。直近の統計…のグラフが2007年とかで止まっているなど、ちょっと古さを感じてしまいました。

前述のとおり、内容には特に変化はありませんので、第5版までをしっかりと熟読された方であれば、新規購入は不要といえば不要です。復習用に、またコレクションとしてどうぞ。

ただ、中身はほとんど変わっていないはずなのに、表現の仕方が変わっている箇所を改めて読むと、不思議と別の発見があったりしますので、それはそれで面白いとも言えます。

本を読むのが苦手な方や手っ取り早く結論を知りたい方であれば、思い切って前半は飛ばして後半の「個人投資家への助言」という部分だけ読むのもアリでしょう。

その際、下記の内容にフォーカスをおけば、理解が深まると思います。

 

◇なぜ「投資」は敗者のゲームなのか?
◇長期投資をする上で1番大切なことはなにか?
◇なぜインデックスファンドが合理的なのか?
◇相場を予測することの無意味さとは?
◇運用における最大の敵とはなにか?

 

途中で主張を変節してしまう著者が多い中で、長年変わらないスタンスには一種の凄みを感じます。もはや参考書というよりも哲学書の領域に入ってきているのではないでしょうか。

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