iDeCo(個人型確定拠出年金)掛金枠が増額の方向で検討
以前、日本経済新聞に取り上げられていましたが、厚生労働省の社会保障審議会企業年金・個人年金部会で、iDeCo(個人型確定拠出年金)掛金枠が増額の方向で検討されています。
資料の分量が多くてわかりにくいのですが、具体的な変更例を下記リンク先の資料1(P27)にて確認することができます。
R3.5.25更新
その後も検討が進み、同じく2020年11月に開かれた社会保障審議会の企業年金・個人年金部会ではこの見直し案が合意されました。これでほぼ決まりそうですね。
確定給付企業年金(DB)導入会社での拠出枠を最大2万円に拡大か!?
具体的には、確定給付企業年金(DB)を導入している会社・団体の拠出可能枠を現行の1.2万円から2万円まで拡大するという案が検討されているようです。
個人的には私もiDeCoを利用しているものの、この1.2万円という枠に縛られていて、もっと拠出したいというもどかしさを感じています。
掛金の上限まで活用しても年間で14.4万円ほどしか拠出できないため、掛金の全額が所得控除となる恩恵を感じにくい状況です。
また、iDeCoには国民年金基金連合会に支払う手数料がありますが、この手数料は掛金にかかわらず一定なので、掛金が少ないと相対的に手数料が割高になります。
ポジショントークにはなってしまいますが、今回の拡大案は素直に朗報です。
改正の目的は不公平感の是正? でも本当は…
表向きには企業団体ごとに異なる拠出額からくる不公平感を是正していくことが目的とされていますが、一方で、自助努力に対する支援を国民が公平に受けられるようにするための仕組みづくりとして提案されている側面もあるようです。
老後のための資金づくりの追い風になる一方で、公的年金を当てにしてもらっては困る(代わりに私的年金のiDeCoを活用してね)という政府の意図が透けて見える感じがします。
政府の意向はどうあれiDeCoは活用するしかない
結論ですが政府の意向はどうあれ、iDeCoは明らかにメリットが大きい制度なので、全力で活用すべきです。
同じ非課税制度にはNISA(小額投資非課税制度)もありますが、掛金自体が控除対象となるiDeCoのほうが、(特に現役世代にとっては)優先度は高いと言えます。
ここでiDeCoの代表的なメリットを簡単に整理しておきます。
積み立てているときの税金は優遇され、儲けも非課税、受け取るときも所得控除の恩恵があるのであればやらない手はありません。
大きなデメリットは60歳まで引き出せない!ということですが、もともとの目的が老後のための資産形成ですから、これをデメリットと感じるような運用をしていては本末転倒です。
また運用で損をする可能性があるのもデメリットの1つとして紹介される場合もありますが、どうしても損が嫌なのであれば、元本が確保されている定期預金を選択すればいいだけです。
リスクを取っていなのでリターンは望めませんが、掛金が控除できることに変わりはないので、銀行に死に金を積んでおくよりは合理的といえます。
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