空前の超低金利下において、長期金利に連動して利率が決まる個人向け国債においても、適用金利が最低保証の0.05%に張り付いている状態が続いています(変動型の場合)。
また、いまから購入しようとする場合は、固定型、変動型にかかわらず適用される金利はやはり最低保証の0.05%です。こうなってくると、固定型の購入は論外ですね。
0.05%でも銀行預金に比べればだいぶマシですが、得られる利息は微々たるもの。たとえば、元本が500万円だった場合に得られる利金は年間でたったの2,000円程度です。
証券会社の個人向け国債キャンペーンを利用しよう
一部の証券会社では、個人向け国債を購入するとその購入額に応じて、現金をキャッシュバックするキャンペーンを実施しているところがあります。
結論から言うと、キャッシュバックのほうが得られる利息よりも圧倒的にトクです。
購入した金額に応じて、以下のキャッシュバックが必ずもらえます。
再購入を繰り返すことに制限があるのか
あくまで私が使っているSBI証券の場合ですが、意外なことに制約はありません。
なぜかというとこのキャッシュバックの原資は証券会社ではなく発行体(国)であるため、証券会社の懐は痛まないからです。窓口証券会社であれば煙たがられるかもしれませんが、ネットで取引が完結する会社であれば、いまのところまったく問題なしです。
実際、証券会社の概要ページの注意事項を隅から隅まで確認しましたが、そういった制約は見つかりませんでした。推奨されているわけではありませんが、禁止もされていません。つまり制度を知っている人だけがトクする状態になっています。
デメリットは流動性が犠牲になること
この方法の唯一のデメリットは流動性が犠牲になることです。
1年ごとにキャッシュバック狙いで解約・購入を繰り返すことになるので、常に資金が1年単位で拘束される状態になります。解約することもできますが、前述のように元本割れになります。
それでも再購入して1年後には中途解約ができるわけですし、この個人向け国債の元本以外に生活防衛資金を準備できていれば、たいした問題にはならないはずです。
そこでリスクを取れない場合は、そもそもの購入金額を抑えて調整すればいいだけの話。
注意点:財務省の中途換金防止策でキャンペーンの継続に黄色信号?
最後にあまりうれしくない情報を1つ。
財務省が、キャンペーン狙いの購入と中途換金を防ぐために金融機関に支払う販売手数料を引き下げを検討しているようです。早ければ今年の10月から適用になるとのこと。
中途解約⇒再購入 の個人が増えているということですね。
まあこういう制度になっていれば、同じように考える人が大勢いても不思議はない。。。。
キャンペーン自体が禁止されたわけではありませんが、この影響からかキャンペーンを取りやめる証券会社も出てきています。取りやめないとしても、かなりの確率でキャッシュバックの額が縮小されていくことが予想されます。
上で説明したとおりたいしたデメリットはないので、利用できるうちに利用しちゃいましょう。
なお購入する際は金利上昇に抵抗力がある 変動型(10年) を強くお勧めします。
まとめ
◆ 超低金利と証券会社のキャンペーンが続く限り、長期保有する意味はない
◆ デメリットは流動性が犠牲になること
◆ 中途換金防止策により、キャンペーンの継続性は不透明。今後は廃止・縮小も。
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