【震災対策&税収確保】「疎開保険」の拡大を期待したい

税金・保険・年金

能登半島の大地震から間もなく1カ月。被災地の方の心労は尽きませんが、それ以外の地域については完全に日常を取り戻した感があります。

発災から2週間程度は、職場でも寄付を募ったり、災害のことが話題になることもありましたが、いまは全く話題に上がらなくなりました。

風化させてはいけないとわかっているものの、メディアの報道量も減ってきており難しいですね…

 

ところでみなさんは「疎開保険」というのをご存じでしょうか。

地方の、それも一般的には過疎地域と呼ばれている自治体で企画されている保険商品的なもので、もっとも有名なのが鳥取県智頭町が企画しているものになるかと思います。

 

ざっくり概要だけ抜粋してみます。

◇募集主体・・・智頭町役場企画課
◇募集対象・・・日本に在住の方
◇募集人員・・・先着1,000名
◇受入条件・・・地震・噴火・津波等を原因とする災害救助法が発令された地域の加入者
◇疎開補助・・・智頭町内および近隣町村提携施設の宿泊場所の確保・提供。
        1泊3食7日分。
◇保健代金・・・1人コース・年10,000円
        ファミリー2人コース・年15,000円
        ファミリー3~4人コース・年20,000円
◇保険期間・・・加入日から1年間
 
大事なのは赤字で示した「疎開補助」の部分。一般的な保険の保障内容にあたります。発災後1週間はライフラインもままならない、学校も休校となることから、田舎に素早く疎開させて、まずは寝床と食料を確保するという戦略です。

1週間もすればライフラインの復旧が始まり、支援物資も届くようになりますので、それまでの間の時間稼ぎとして使えます。

また、疎開先の確保は頼れる田舎がない人にとっては有効な選択肢となりえる気がします。また、自治体にとっても税収の足しにできるので一石二鳥となる良策だと思います。消費者目線でいうと保障内容にくらべて保険料が割高という気もしますが(笑)、そこは「安心感」を売りにできるうまい企画だと思います。

ただ、同様の保険は山口県萩市などでも募集されていますが、あまり広がりを見せているとは言えません。

大都市圏からの交通が比較的容易で、過去の大規模災害が少なく、地盤が安定している自治体が企画すれば話題になると思いますが、いまのところ選択肢がないのが残念なところ。
今後の「疎開保険」の拡大を期待したいところです。

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