コスト意識が高い方、マネーリテラシーが高い方であればあるほど、無駄な保険には入りたくないと思うものです。中にはまったく保険に入らず、資産形成に邁進している方も普通にいます。
実際にある程度の資産があれば本当に保険は全不要になるのでそれはそれで間違っていませんが、なかなか若い時から保険に頼らずリスクヘッジできる方というのも稀です。
本日は、保険嫌いな人でも可能な限り入っておくべき保険4選を解説します。
絶対に加入しておくべき保険4選
火災保険(持ち家でも賃貸でも) ただし過剰な保証は不要
火災保険は必ず入っておくべきです。めったにないリスクではありますが、万が一ことが起こってしまった場合の被害が甚大になるからです。
ただし自分の家の価値を正しく見積もって、過剰な保証をつけないことも重要。付帯でつける地震保険や家財保険なんかもナシ、もしくは最低限でOK。
賃貸であれば共済系の保険で十分なので、不動産管理会社が提携しているような割高なものに入る必要はありません。リスクは家主が負うべきであり、借りている物件がダメになってしまった場合は引っ越すだけです。
個人賠償責任保険(子どもが小さい場合は必須)
日常生活に起因する偶然な事故により、他人の生命または身体を害したり、他人の物を壊したりして、法律上の損害賠償責任を負われた場合に適用を受けられる保険です。
月数百円程度の安い保険料で高額な保障(1億円など)を付けられます。
ただしこの保険単体では利益が得られないことから、基本的には単独商品としては発売されていません。火災保険の特約や住宅ローンの付帯サービス、あるいはクレジットカードの有料オプションなどで保証を付けることが必要です。
個人賠償責任保険が適用される被保険者の範囲は意外と広く、基本的に同居親族であれば適用内です。またカバーできる範囲も広いので、付けておくとまさにお守り替わりに安心です。とくに、行動が読めない小さな子どもがいるご家庭などは必須と言えると思います。
よくある勘違いとしては、この保険はあくまで個人が相手に賠償をする必要になった場合に効力を発揮するのであって、自分の生活保障や医療費の保証には使えないということ。
たとえば、自転車で相手に怪我をさせた場合は賠償金としての保険金がおりますが、自分への治療費やお見舞金は出ません。そういった部分までカバーしたいのであれば、自転車保険(傷害)に加入する必要があります。
また、この保険の適用範囲についてはよく確認しておく必要があります。
自動車保険(対物対人無制限 ただし車両保険はなくてもOK)
マイカー族は自賠責保険だけではなく、上乗せ分で民間の自動車保険に入っておくべきだと思います。不慮の事故で人生が安定する可能性があるので、対物対人の補償は無制限に設定しましょう。
車両保険についてはよほど高額な車や思い入れがある車でない限りは不要だと思います。そもそも修理代がどれだけかかるかわかりませんし、仮に買い替えが必要になったとしても数百万円程度の損害であれば、普通に貯金で対応できそうです。
最悪、都市部であれば車がなくても何とかなります。どうしても車必須の環境であっても、中古で割安なものを一括購入したり、(あまりよくないですが)自動車ローンを組んでしまって購入することだってできるはずです。
つまり車両については保険でなくても何とかなる可能性が高いので、必須とはいえないですね。逆に賠償額が膨らんでしまう対物・対人については預貯金だけではどうにもならない局面も考えられるので、保険で備えるのが合理的だと思います。
掛け捨て型の定期保険(ただし既婚者で子どもが小さい場合のみ)
基本的には死亡保険もあまり必要ない保険だと思いますが、以下のような状況に複数当てはまるような場合は、割安な保険を見つけて検討すべきだと思います。
※その子どもがまだ小さい場合
※子どもが複数いる場合
◆ 両親が片働きの場合(専業主婦家庭、母子家庭など)
◆ 両親の収入が不安定な場合(自営業者、フリーランス、非正規など)
◆ 家計に十分な貯蓄がない場合(教育費が目安)
逆に言えば、これらの条件に当てはまらないようであれば保険はイラナイと思います。
独身であったら誰に残すんだ?という話になるし、子どもがいない家庭であれば残されたほうは普通に働くことができます。また、条件をクリアすれば遺族年金も支給されるはずです。
子どもが小さくて両親の死亡リスクが取れない時期に限定して、仕方なく加入するのが保険です。あとは子どもの成長や貯蓄の増加に合わせて保証額を適正化(下げていく方向に調整)していけば問題なし。
これ以外の保険に加入する必要性は低い
ここで紹介した以外の保険については基本的に加入する必要はない、あるいは加入する場合でも十分に精査したうえで必要最低限にとどめるべきかと思います。
・貯蓄型保険 ・養老保険 ・学資保険 ・変額保険 ・終身保険 ・アカウント型保険 ・個人年金保険 ・所得補償保険 ・収入保障保険 ・医療保険 ・がん保険 ・先進医療特約 ・歯の保険 etc
必要性が低い理由は、以下の3点。
2 保険の性格に合わない保証(確率低・損害大の事象への備えではない)
3 商品自体が粗悪(手数料ボッタクリ、中身がよくわからない、割に合わない)
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