私の職場は、残業が大好きな人が多いという印象です。部署にもよりますが、そんなに忙しいはずはないんですけどね。。。
優秀がゆえに同僚に頼られたり、業務が集中している人もいますが、そういう人はレアです。むしろ露骨に生活残業をする人もいます。
同じ職場で長く働いていると、こういう人はすぐにわかります。。。
ただ、少し考えればわかることですが、自分の休日を増やせば増やすほど時間単価、つまり生産性は上がることになります。
同じ年収500万円でも次の2人のような人がいたとします。
Bさん 毎日残業し有休もとらない人
ボーナスの査定が同じだった場合、後者の方が時間外手当の分だけ支給総額は増えますが、単に時間を切り売りしているだけで、時給(生産性)そのものは下がっていることに気づいていません。
大事なことなのでもう1度言いますが、本人がどう感じるかは別として生産性が下がってます。強烈なインセンティブがつくようなフルコミッション的な働き方であれば別ですが、そこまで成果給を全面に押し出していない職場であれば、間違いなくそういえます。
たとえば年間休日を120日(土日+祝日)、年間有休日数を20日、1日の労働時間を8時間とし、Aさんは毎日定時帰り、Bさんは毎日2時間余計に働き、有給はAさんが20日をフル消化、BさんはAさんの半分しか取らないものとします。また、ボーナスはどちらも年額80万円とします。残りの420万円を月給に直すと月35万円になり、そこから時間単価を計算すると通常勤務時間の単価がおおよそ2,188円、残業時は2,734円(1.25倍)になると仮定します。
この場合の2人の年間労働時間は次のとおり。
Bさんの年間労働時間 235日 × 10H = 2350H
BさんがAさんより余計に働いている550時間の内訳は、通常勤務時間は80時間(有給10日分)、残業時間が470時間(2H×235日)。よって、Bさんの時間外手当は1,285,126円。
最終的な2人の年収は以下の通り。
Bさん 6,285,156円
これを、それぞれの労働時間で割ると、以下の結果が得られます。
Bさん 2,675円
まとめると…
1時間当たりの稼ぐ能力はAさん>Bさんであり、Bさんの働き方は非効率。もちろん総額がAさん<Bさんなのでそちらを魅力に感じる人もいるかと思いますが、Bさんは仕事中心の生活を余儀なくされていることから、体調管理やプライベートの充実についての難易度が格段に上がります。
仕事が好きで仕方がない人や、上昇(出世)志向が強い人、生活レベルを少しでも上げたい人、基本生活費が高い人、そして上記の計算が当てはまらないような強い歩合制の仕組みの中で働いている人、自営業の人などはもちろん別ですが…目先の利益(残業代)に囚われて生産性を落としているのであれば、(そして生産性を落としていることにすら気づいていないとすれば)本末転倒。
結論
残業をすればするほど、生産性は落ちるという事実…これは間違いありません。試しに仮定の数字をいくつか変えてみても、程度の差こそあれ、同じような結果が出ます。
残業して割増分の賃金をもらって満足していても、時間単価は切り下がっており、一つもトクしていません。自分は貢献していると考えているのであれば、完全に自己満足。ましてやサービス残業などは問題外…
休まないほど損”というのは直感的にわかりやすいのですが、残業するほど損!というのは、案外気づきにくいのではないでしょうか。
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