妊娠・出産費用についても条件が該当すれば医療費控除の対象になりますが、その条件というのが非常に曖昧という印象です。
基本的には治療に直接関係あるものが控除対象、それ以外は対象外という理解でいいはずなのですが、その境目が法律で明確にされていません。
これは一例ですが、こういった例には数多くあるのが日本の税制です。
医療費控除・国税庁の控除の説明は省略が多いので注意が必要
医療費控除の基準はグレーな部分が多い
医療費控除全体に言えることですが、グレーゾーンが多い気がします。例えばその条件について、国税庁のページには次のような記載があります。
(1)妊娠と診断されてからの定期検診や検査などの費用、また、通院費用は医療費控除の対象になります。
(2)出産で入院するときにタクシーを利用した場合、そのタクシー代は医療費控除の対象となります。
(3)入院に際し、寝巻きや洗面具など身の回り品を購入した費用は医療費控除の対象になりません。
(4)入院中は病院で支給される食事を摂ることになります。これは、入院代に含まれますので医療費控除の対象になります。しかし、他から出前を取ったり外食したりしたものは、控除の対象にはなりません。ー医療費控除の対象となる出産費用の具体例よりー
日本の納税はあくまで申告制度ですので、迷ったら自分の判断優先で良いかと思います。
税務当局に指摘を受けたら修正すればいいだけですから(反論があるならする)、明らかな虚偽でない限りは申告しておいて損はないでしょう。
どうしても判断がつかない場合は、税務署ではなく税理士にすべきです。
どういう部分がグレーなのか(具体例)
上記の条件を見る限り、出産時の退院費用のタクシーは医療費控除の対象になりません。入院時は対象となる記載がありますが、退院時の記載がないからです。でもこれっておかしくないですか?というところから調べてみようと思う”発想”が重要です。
すると税務調査会※のページにこんな記載を見つけました。
・決まっていることだが、記載を省略している
前者ならともかく、後者であればちょっと悪質ですよね。。。。国税庁は国民に控除させないためにワザと記載を省略しているのではないか?と疑いたくなってしまいます。
対象外と言っているわけでなく、具体例として一部を記載しています…というニュアンスなんでしょうが、はっきりいってやってることがセコイですね。
こういう例は随所にみられるので、申告する側も知恵を付けなければバカをみます。
よくわからず言われるがままに(あるいは知らないままに)、過剰な納税をしてしまっている人はかなりいるのではないでしょうか?
◆国税庁のページのみで控除の判断をするとバカを見る
◆どうしても相談したいなら税務署でなく税理士に!
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