今日は資産運用の話から逸れて、趣味の1つである鉄道の話をします。
テーマはズバリ、新幹線赤羽駅の可能性を探る!というものです。はじめに断っておきますが、実現するとは思ってません。
きのう、所用で東京都北区に行く機会がありました。以前、住んでいたことがある地域なので、少し紹介します。
北区の行政機関(区役所等)は王子に集中していますが、街の規模や知名度で言うと赤羽に軍配が上がります。赤羽のほうが駅も大きいですし、街にも広がりがあります。
今日久々に言ってみたのですが、いろいろと変わっていました。。。駅中にEcuteが開業していたり、駅前のビルがいくつか建て替えられたり。
北区は戦後、「王子区」と「滝野川区」が合併して誕生した区です。なぜ「北区」という妥協的な区名になったのか、、、、こうなってくるといろいろと調べてみたくなります。
北区に住んでいたころは、イメージアップを狙うなら、「飛鳥区」だろうと考えていました。徳川将軍家がお花見をしていた飛鳥山にちなんでです。
事実、候補としては「飛鳥区」というのが俎上に上がったことがあるそうです。他には、「赤羽区」「東北区」「城北区」「京北区」などの候補がありました。
赤羽区は王子住民の反対があって無理そうですし、他も結局は「北」ということを趣旨として言いたかっただけなんでしょうね。個人的には「城北区」が気に入っていますが。
表題ですが、赤羽駅が新幹線駅として開業する可能性があるか?ということを検証します。
新幹線駅に昇格する条件をいくつか挙げてみます。
★新幹線駅としての利便性はあるか
★新幹線駅としての需要(ニーズ)はあるか
★設置スペースは確保できるか
★新幹線の速達性を犠牲にしないか
★実現を期待する声はあるか
★メトロセブン、エイトライナーの開業
これらを1つ1つ検証します。
新幹線赤羽駅の可能性を探る
新幹線駅としての利便性はあるか
まずは赤羽駅の位置関係から。
東北新幹線では上野と大宮のちょうど中間に位置します。接続路線としては、京浜東北線、宇都宮線、高崎線、埼京線、それに2000年代から湘南新宿ラインが加わりました。このうち、埼京線は川越線とりんかい線にそれぞれ直通しています。
実は赤羽という駅は、「東京」「上野」「池袋」「新宿」「渋谷」「品川」「横浜」「大宮」「川越」そして「お台場」までも1本の電車で行くことができます。あまり目立ちませんが、都内でも屈指の利便性の高さです。
また、2013年度には東北縦貫線が開業します。開業すれば東海道線に直通となるので、「東京」「新橋」、「横浜」方面への速達性が向上します。
詳細は下記にて。
http://www.jreast.co.jp/press/2007_2/20080318.pdf
さらに実現の可能性は低いものの、埼京線から直通しているりんかい線が、京葉線に乗りいれることも考えられます。現在は、運賃体系などの問題もあり、直通電車は団体客向けの臨時列車に限定されていますが、実現された場合、「赤羽」から「ディズニーランド」にも直通が可能になるわけです。
(※東京駅経由で行った方が、値段も時間もお得なので効果は微妙ですが)
乗り入れ路線が多岐にわたることから、新幹線の停車駅に必要な利便性・必要性は十分に備えていると考えられます。
新幹線駅としての需要(ニーズ)はあるか
赤羽駅を利用する層は上野駅、大宮駅の利用者と重複すると考えられます。
地域としては、北区、豊島区、足立区、板橋区、練馬区、そして川口市、鳩ヶ谷市などの一部などでしょうか。赤羽駅から、板橋、練馬、足立方面にはバス路線が充実していますので、わざわざ上野に出る必要がなくなる層を取り込めると考えられます。
ですので、需要はあるかと思います。ただその需要は、あくまで大宮駅、上野駅の利用客を奪い取ることでできる需要です。
ホームの設置スペースは確保できるか
いきなり結論になってしまいますが、設置スペースは確保できないでしょうね。最近改装を済ませた駅を、さらに改装しなければなりません。
地下化すればスペースの確保は可能ですが、現在、赤羽駅の最上部を新幹線が通過していますので、それもむずかしいです。
新幹線の速達性を犠牲にしないか
これもいきなり結論になってしまいますが、速達性は確実に犠牲になります。
焦点は、速達性を犠牲にしてまで停車させる価値があるかどうか。品川駅がいい例です。品川駅は用地の確保が容易だったこと、待避線を活用することにより新幹線の増発が可能となること、また羽田空港からの需要を取り込めることが、大きな強みでした。
実現を期待する声はあるか
ないと思いますよね?自分もそう思ってました。
ただ、ネットで「新幹線 赤羽駅」で検索すると、これがいるんですよ…鉄道マニアなのか、近所の方なのかはわかりませんが。
ほとんど期待する声はないですが、0ではないということです。
メトロセブン、エイトライナーの開業
ほとんどまぼろしの2つの新線構想があります。
メトロセブン:葛西臨海公園と赤羽を結ぶ路線
(主な停車駅:葛西、青砥、亀有、北綾瀬、西新井など)
エイトライナー:羽田空港と赤羽を結ぶ路線
(主な停車駅:京急蒲田、蒲田、田園調布、二子玉川、荻窪、平和台など)
山手線と武蔵野線の間に、もう1つの環状線を作ろうという計画です。2つの路線は直通運転によって、赤羽駅は中間駅となります
一応、エイトライナーについては、協議会が設置されています。
http://www.8liner-kyogikai.jp/
2つの路線が開業すると、赤羽駅の地位は上野駅を上回る可能性があります。
まぁ、実現は無理でしょうね。。。建設費が償還できないでしょうし。それこそ高度経済成長がもう1度くれば、話は変わってくるでしょうが。
両路線とも国土交通省の見解では、「今後整備について検討すべき路線」と定義されているだけですので、進捗はありません。
シャトルバスを運行する、モノレールを走らせるといった代替案もあるようですし。
結論:構想で上がる可能性はあるものの実現性は低い
新線の開業、ニーズの高まり、そしてスペースの確保が可能であれば、構想として上がってくる可能性はありますが、やはり構想レベルに留まるでしょう。
上野駅を廃止するなどの荒治療を施さなければ(もちろんそんなことはできないので)、実現はないと思います。もしくは上野駅を存続させ、各駅タイプの「なすの」のみを停車させる、上野停車を減便し赤羽と共存させるなどの妥協案が必要になります。
余談:この記事を書いた理由
投資の世界に「ぜったい」はありません。「ぜったいに儲かる」「ぜったいに上がる」という決めつけは身の破滅です。
同じように鉄道の世界にも「ぜったい」はありません。品川に新幹線駅が誕生したのは2003年でしたが、その際にも、「近すぎる」「遅くなる」「無駄」といった批判が多かったのを覚えています。
また、日暮里舎人ライナーのように構想から半世紀以上かけてようやく実現した路線もあります。
この記事の中で強調したいことは、どのような分野のテーマについても、安易に物事を決めつけない柔軟性と、視野の広さを持ちたいということです。
コメント
新幹線は3階をはしってるから、3階を増築したらどうですかね?
大宮で湘南新宿か上野東京乗ればどっちにも行けるからいらないんだよな
埼京線に湘南新宿が通れる線路作る方が便利だし見込みはある